2026年度後期のNHK連続テレビ小説『ブラッサム』で主人公・葉野珠を演じる俳優・石橋静河さん。
15歳から海外でバレエを学び、コンテンポラリーダンスを経て俳優の世界へ。デビュー作のころには大きな壁にぶつかりながら、その経験を「挑戦して行けばいい」と捉え直し、俳優として歩んできました。
石橋さんのインタビューを追うと、「実際に壁にぶつからないと分からないことがある」「普通に暮らすことが一番自分を守る方法」「自分から心を開く」など、失敗や迷いを避けず、自分自身に立ち返りながら前へ進む考え方が見えてきます。
この記事では、2026年の『ブラッサム』『ナギダイアリー』関連インタビューや、デビュー10周年インタビューなどをもとに、石橋静河さん本人が語った名言・言葉を、その背景とともに紹介します。
石橋静河の名言「実際に壁にぶつからないと分からないことがある」
実際に壁にぶつからないと分からないことって、たくさんあると思うんです
2026年9月、映画『ナギダイアリー』のインタビューで石橋静河さんが語った言葉です。
石橋さんは15歳から18歳まで英語圏へ留学していました。帰国後、英語的な話し方では自分の意図がうまく伝わらないことがあり、次第に気持ちを言葉にすることが難しくなったと振り返っています。
20歳ごろには、ありのままの思いをノートに書き出していたそうです。当時は苦しかったものの、後から振り返れば「いい経験だった」と考えられるようになりました。
知識として答えを知ることと、自分自身で経験することは違う。失敗しない方法を先に探すのではなく、実際に経験して初めて分かることがあるという考え方です。
出典:non-no web「石橋静河さん、松たか子さんとの“お隣さん生活”を満喫? 映画『ナギダイアリー』撮影秘話」(2026年9月20日)
「ただただ自分は挑戦して行けばいい」
ただただ自分は挑戦して行けばいいんだ
俳優として大きな注目を集めた映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』の後を振り返ったインタビューで語った発言の一節です。
石橋さんは当時、芝居の経験がほとんどないまま主演を務めました。撮影後には「なんにもできないのになんで主演をやっちゃったんだろう」と落ち込んだと明かしています。
しかし、その経験によって自分の現在地を思い知らされたからこそ、その後は「もう怖いものはない」と考えられるようになったそうです。
最初からうまくできたから自信を持てたのではありません。大きな壁にぶつかった経験が、次の挑戦へ進むきっかけになっています。
出典:Real Sound「石橋静河が語る、『二階堂家物語』での演技アプローチの変化」(2019年1月)
石橋静河が大切にする「自分に戻る」ための言葉
「普通に暮らすことが一番自分を守る方法」
普通に暮らすことが一番自分を守る方法だと思っています
2025年、俳優デビュー10周年を振り返った映画ナタリーのインタビューで語った言葉です。
作品ではさまざまな人物になり、俳優として注目される立場にあっても、仕事が終われば自分でごはんを作り、洗い物をして、掃除をして、お風呂に入って寝る。そんな日常によって「自分自身に戻ることができる」と話しています。
役の世界へ深く入っていく仕事だからこそ、自分自身の感覚を失わないための普通の生活を大切にしていることが分かります。
出典:映画ナタリー「石橋静河インタビュー|『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』から朝ドラ『ブラッサム』までの歩み」(2025年12月2日)
「役者として凪の状態に戻る」
役者として凪の状態に戻るということは大事だと思います
同じインタビューで石橋さんが語った言葉です。
映画やドラマの役に入り込むためにも、まず自分自身がどこにいるのかを分かっていなければならない。だからこそ日常生活へ戻り、心を「凪」のような状態に戻すことを大切にしています。
頑張り続けることだけではなく、いったん静かな自分へ戻ることも仕事の一部。石橋さんの俳優としての姿勢がよく表れています。
出典:映画ナタリー「石橋静河インタビュー」(2025年12月2日)
焦らず「ゆっくり、ちょっとずつ」でいい
もっとゆったりした気持ちで、ちょっとずつ謙虚にやっていけばいい
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で静御前を演じた経験を振り返った際の発言の一節です。
舞の稽古で、石橋さんは指導者に「もっと早くうまくなりたい」と伝えました。すると返ってきたのが「ゆっくり、ゆっくりよ」という言葉でした。
すぐに結果を求めがちな日常から離れ、すぐに何かを成し遂げなくてもいいと感じられた経験について、石橋さんは「何よりも大切な時間だった」と振り返っています。
出典:映画ナタリー「石橋静河インタビュー」(2025年12月2日)
「自分から心を開く」ことから居場所を作る
自分から心を開いて分かり合える誰かを探すことが、居場所を作る第一歩なのかなと思います
2026年、映画『ナギダイアリー』に関連したananのインタビューで語った言葉です。
石橋さんは、自分が「ここじゃない」と感じるのであれば別の居場所はあるはずだとしながらも、移った先が必ず天国になるわけではないとも話しています。
環境を変えるだけですべてが解決するのではなく、そこで人と関わり、自分から心を開きながら居場所を作っていく。その過程で人は成長するという考え方です。
出典:anan「石橋静河『自分から心を開いて分かり合える誰かを探すことが、居場所を作る第一歩なのかなと思います』」(2026年9月)
『ブラッサム』で語った「一歩前進してみようかな」
私も勇気を持って一歩前進してみようかな
2026年度後期のNHK連続テレビ小説『ブラッサム』の放送開始前、石橋さんが視聴者に作品を通して感じてもらいたいことを語った発言の一節です。
『ブラッサム』の主人公・葉野珠は、作家・宇野千代をモデルにした人物。女性が自分の人生を選ぶことが難しかった時代に、自分の「したいこと」を選び続けます。
石橋さんは、そんな主人公の姿を見た人に、自分も勇気を持って一歩進んでみようと思ってもらえたらうれしいと話しています。
「壁にぶつからないと分からない」「挑戦して行けばいい」と語ってきた石橋さん自身のこれまでとも重なる言葉です。
出典:共同通信社「石橋静河『皆さんに「一歩前進してみようかな」と思っていただけたら』連続テレビ小説主演に懸ける思い」(2026年9月26日)
「暗がりの中に光を見つけていく」
暗がりの中に光を見つけていく珠の長い人生
『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 ブラッサム Part1』のインタビューで、石橋さんが主人公・珠の人生について語った発言の一節です。
珠の人生は楽しいことだけではなく、悩みや悲しみも描かれます。それでも困難の中から光を見つけ、何度でも立ち上がっていく姿に希望を感じてほしいと語っています。
苦しい経験をなかったことにするのではなく、そこを通ったから見えるものがある。この考え方も、石橋さんがこれまで語ってきた「壁」と「挑戦」の言葉につながります。
出典:NHK出版「連続テレビ小説『ブラッサム』主人公・葉野珠役 石橋静河さんインタビュー」(2026年10月2日)
俳優10年で語った「やっと始まった」
自分の中で、やっと始まったという感覚です
2025年、俳優デビュー10周年を迎えた石橋さんが語った言葉です。
10年間活動してきた後に「やっと始まった」と感じるのは、一見すると不思議です。しかし石橋さんは、ものを作る人には修行の時間があり、自分も芝居を一から現場で学び、ようやく身につき始めた感覚だと説明しています。
新人賞を受賞し、映画、ドラマ、大河ドラマなど数多くの作品を経験しても、「完成した」とは考えない。10年を新しいスタート地点として捉える言葉です。
出典:映画ナタリー「石橋静河インタビュー|『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』から朝ドラ『ブラッサム』までの歩み」(2025年12月2日)
石橋静河の言葉から見える4つの考え方
1.失敗や壁を避けすぎない
「実際に壁にぶつからないと分からないことがある」という言葉に象徴される考え方です。失敗を避ける方法を知ることと、自分自身で経験することは同じではありません。俳優デビュー時の大きな壁も、その後の挑戦へつながっています。
2.結果を急がない
「もっと早くうまくなりたい」と思っていた石橋さんに届いた「ゆっくり、ゆっくりよ」という言葉。すぐに結果を求めるのではなく、少しずつ謙虚に積み重ねることの大切さを実感しています。
3.自分自身へ戻れる場所を持つ
俳優としてさまざまな人物を演じる一方、仕事が終われば普通の生活に戻る。「凪の状態」に戻ることによって、自分自身の位置を確かめています。
4.人との関わりの中で前へ進む
居場所は誰かが用意してくれるものではなく、自分から心を開き、人と関わりながら作っていく。『ブラッサム』でも、周囲の人に支えられながら作品を作る喜びを語っています。
2026年の石橋静河|朝ドラ『ブラッサム』で主演
石橋静河さんは1994年7月8日生まれ、東京都出身。4歳からクラシックバレエを始め、15歳からアメリカ、カナダへ留学。帰国後はコンテンポラリーダンサーとして活動し、2015年から俳優活動を始めました。
2017年公開の映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』で主演を務め、多くの新人賞を受賞。その後、映画やドラマ、舞台のほか、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などに出演してきました。
2026年9月28日からは、NHK連続テレビ小説『ブラッサム』で主人公・葉野珠を演じています。モデルとなったのは、明治から平成を生きた作家・宇野千代。石橋さんは放送開始前のインタビューで、主人公の生き方を通じ、視聴者が「一歩前進してみようかな」と思ってくれたらうれしいと語っています。
さらに2026年9月25日公開の映画『ナギダイアリー』にも出演。朝ドラ主演という大きな仕事の一方で、俳優として「壁にぶつかること」「自分に戻ること」「人と関わること」について、現在も自身の言葉で語り続けています。(2026年10月5日現在)
最新情報確認:NHK出版「連続テレビ小説『ブラッサム』主人公・葉野珠役 石橋静河さんインタビュー」/共同通信社「連続テレビ小説『ブラッサム』インタビュー」
まとめ|石橋静河の言葉は「壁」と「自分に戻ること」を大切にしている
石橋静河さんのインタビューを追うと、華やかな経歴の裏で、迷ったり壁にぶつかったりしながら、自分なりの答えを見つけてきたことが分かります。
- 「実際に壁にぶつからないと分からないこと」があると考える
- デビュー時の大きな壁を経て「挑戦して行けばいい」と思えるようになった
- 「普通に暮らすこと」を自分を守る方法として大切にする
- 俳優として「凪の状態」に戻ることを意識する
- すぐに結果を求めず「ちょっとずつ謙虚に」進む
- 自分から心を開くことを「居場所を作る第一歩」と考える
- 『ブラッサム』を通して、見る人が「一歩前進してみようかな」と感じることを願っている
「壁にぶつからないこと」を成功と考えるのではなく、壁にぶつかった経験からしか得られないものがあると考える。そして、挑戦し続けるために日常へ戻り、自分自身を整える。石橋静河さんの言葉には、前へ進むことと、自分に戻ることの両方を大切にする姿勢が表れています。
主な確認資料
- 共同通信社「石橋静河『皆さんに「一歩前進してみようかな」と思っていただけたら』」(2026年9月26日)
- NHK出版「連続テレビ小説『ブラッサム』主人公・葉野珠役 石橋静河さんインタビュー」(2026年10月2日)
- non-no web「石橋静河さん、松たか子さんとの“お隣さん生活”を満喫? 映画『ナギダイアリー』撮影秘話」(2026年9月20日)
- anan「石橋静河『自分から心を開いて分かり合える誰かを探すことが、居場所を作る第一歩なのかなと思います』」(2026年9月)
- 映画ナタリー「石橋静河インタビュー|『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』から朝ドラ『ブラッサム』までの歩み」(2025年12月2日)
- 映画ナタリー 同インタビュー(2ページ目)
- Real Sound「石橋静河が語る、『二階堂家物語』での演技アプローチの変化」(2019年1月)
